マイカとは?

 マイカ(mica)は天然の鉱物で、日本語では雲母と言います。日本の電気業界ではマイカと呼ぶことが一般的です。
マイカは、電気絶縁性、耐熱性に優れており、へき開性を持ち薄片状にできる、天然産物としては比較的安価であることなどから、電気機器の絶縁材料として信頼性向上の観点から重要な素材であり、古くから使用されてきました。




マイカの特徴

 マイカは、古くから電気絶縁材料として使われており、長い歴史を持っています。
 現在、マイカ製品は、高電圧機器、回転機器、電熱機器、通信機器などに不可欠の絶縁材料として用いられ、その用途が拡がっています。
 これは、マイカが次のような優れた特徴をもっているからです。

  (1)
電気絶縁性が優れています。
     
耐電圧、絶縁抵抗、耐コロナ性、tanδ、耐アーク性が良い。
  (2)
耐熱性が優れています。
     
硬質マイカ約600℃、軟質マイカ約900℃まで使用可能で短時間ではさらに高温で使用できます。
  (3)
耐圧縮性が優れています。
  (4)
耐水性耐薬品性が優れています。
  (5)薄片にしたものは
可とう性に富んでいます。
  (6)
コストパフォーマンスに優れています。
 これらの特性において、マイカ製品にまさるものはなく、耐熱電気絶縁材料として貴重な存在であり、欠くことができない製品です。


マイカの種類

マイカは層状ケイ酸塩鉱物の一種で、主成分はSiO2、Al2O3、K2O及び結晶水です。
鉱物学的には含有成分によって6〜7種類に分類されていますが、電気絶縁材料として使用されるものは、マスコバイトとフロゴパイトの2種類であり、一般的に前者を硬質マイカ、後者を軟質マイカと呼んでいます。


マイカの性質


特性          種類 硬質マイカ
(Muscovite)
軟質マイカ
Phlogopite

 化学式

KAl2(Si3Al)O10(OH)2

KMg3(Si3Al)O10(OH)2

 色

透明または淡黄色

褐色または暗緑色

 密度(kg/m3

(2.6〜3.2)×103

(2.6〜3.2)×103

 モース硬度

2.0〜3.2

2.5〜3.0

 比熱(J/kgK

860〜870

860〜870

 熱伝導率(J/msK
  ※へき開面に直角方向

0.67

0.67

 熱分解温度(℃)

600〜800

900〜1000

 加熱による重量の減少(wt%)
  ※900℃-3hr

4〜5

0.3〜1.0

 引張強さ(Pa)

(25〜30)×107

(25〜30)×107

 絶縁破壊電圧(kV/0.1mm)

18〜25

15〜19

 誘電率 50Hz

6.5〜9

5〜6

 誘電正接(%) 50Hz、25℃

0.01〜0.02

0.1〜0.65

 体積抵抗率(Ω-m)

1010〜1013

108〜1011

 線熱膨張係数(mm・k)

3.6×10-5

5.2×10-5




マイカ製品の種類
●集成マイカ製品

上記の特徴を持つマイカ原鉱を特殊な方法で粉砕、紙状に抄造することで、マイカ100%のマイカペーパー(集成マイカと呼んでいます)が得られます。集成マイカは、接着剤や補強材をまったく含んでいないため、機械的強度が弱く、単独で絶縁に用いられることはほとんどありません。

集成マイカ製品には、集成マイカに、適量の接着剤を含浸させ、適当な乾燥を行った後、加熱圧縮して板状に成形した集成マイカ板(積層板)、集成マイカを補強材と接着剤で貼り合せてテープ状に加工した集成マイカテープがあります。

集成マイカ製品は、はがしマイカ製品に比べて厚さや特性の均一性と、優れた加工性を持ち、多種多様な用途に用いられています。

●はがしマイカ製品

マイカ原鉱を1/100〜3/100mmの厚さにはがしたマイカを接着剤で貼り合わせて加工した製品です。発明されてから約100年間の使用実績がある古くからの製品です。


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マイカに関するQ&A